|
|
|
「財政難を緑化事業が切り捨てられているよう |
な気がします。以前は行政の指導のもとに緑 |
化増進、苗木を生産してきました、行政の方針 |
が影響し緑化が減少する心配があります。ま |
ちなみ景観には緑が大事だと思います。」 |
|
――緑化事業の大切さを行政側が認識して欲 |
しいと語るのは古積造園土木(株)の古積 宏 |
代表取締役。古積氏はこのほど、15年度の卓 |
越した技能者として表彰されることが決まった。 |
「河川の護岸工で自然石の石積みを施工し、 |
県の14年度優良工事に選ばれたことが評価さ |
れたのですかね。玉石の重心が均等に当たる |
よう施工しました。また、橋の下の重機の操 |
作、住宅地などの資材の搬入など、苦労した現場でした。」 |
|
|
|
古積造園土木代表取締役 古積 宏 |
|
|
|
――技能・功績の概要の中には、“近年は多自然型親水公園を数多く手がけ、業界の第一人者 |
と目されている赤松をはじめとする古木の景観美保持の優れた剪定技能や大木移植に独自の |
技法を用い高く評価されている”とされた。 |
「市営住宅の建設現場で高さ25m、30tのケヤキを二本移植しました。ただ単に移植といって |
も、樹種によって健康の差、衰弱の度合いが違いますので、移植の時期は微妙です。公共工事 |
は年間の予算が決まっているので苦労しますね。われわれはタネ・苗木から育てていますので樹 |
木が何が欲しいのか、樹を見ただけで根の張り具合の状況などがわかります。移植の技術の習得などは何年もかかります。」 |
|
――団体の役員として後進技能者の指導育成に尽力、なお今後も一層の取り組みを行なうとしている。 |
「今までは一方的な師弟関係でした。しかし、お互いの信頼関係を大事にしていかなければ良い |
仕事は出来ませんね。私はメシよりこの仕事が好きです。幸いなことに仕事の好きな人がウチの |
会社に集まっています。ひとつひとつの仕事の楽しみを体験させる。ウチでは現場を任せる、仕 |
事を与えて人を育てています。」 |
|
――造園師として数々の現場を歩み続けて61歳、健康の秘訣は。 |
「体は小さいですが、親からもらった健康な体があります。酒もタバコもやりませんが周りの人が |
酒を飲んで楽しそうにしているとうらやましく思います。私が健康なのは職業のおかげですね。自 |
然の中で作業が出来るからです。」 |
|